夕暮の光舞い降りる道をただ1人歩く。
菜月らは部活でいないので孤独な旅路。
………。
黄昏…って感じだ…。
めんどくさい学校が終わって帰り道を歩いているのに、なぜオレの心は鬱なのだろう…。
みんなあの朱い太陽がいけないんだ…。
などと電波な事を考えている……と、



ドカッ!!

「痛っつ〜〜」

しまったっ! すっかり前方不注意していたっ。

「痛っつ〜〜」
「あ……大丈夫?」

オレにぶつかった女の子は頭を押さえてうねっている。
あれ、この制服…?

「〜〜…」

ちらっと女の子がこちらを向く。
『何やってんのよ』という顔を見せたが……すぐさま、

「あ〜〜っ!?」
「???」
「須々木、隼人だぁっ!」

オレの名を呼び、指差し1人で驚愕している。

「つーか、どなた?」
「ええぇっ?
 あたしの事、忘れちゃったのぉ?」
「初対面だと思うけど…



本当にこんな女の子知らない。
…でも、この制服は…

「ひどいわ。あたしを散々手込めにしといてそんなセリフ……よよよ」
「じゃあ、先急ぐんで」
「ああん、待って待ってぇ、つれなくしないでぇ」
「…ていうか、その制服、あんた陽子の知り合いだろ?」
「………」
「ふふ…バレちゃしょうがない」
「あたしの正体を特別に、隼人だけに教えてしんぜよう」
「結構です」
「あたしの名前は実は…」
(こいつ…人の話聞かない奴だ…)
「菅沼、佳奈子って言うんだっ!」
「………」
フーン…
「…何、その『フーン』っていう顔は?」
「いやいや別に」
(…顔に出てたか)
「…で、菅沼さん」
「佳奈子と呼ばないと泣くぞ」
「………。
 …で、陽子の友達か何か?」
「血肉を分けた親友だっ!」
「………」
へえ。
「…何、その『へえ』っていう顔は?」
「いやいや別に」


陽子と同じ学校に通い、親友を名乗る少女。
陽子サイドのムードメーーカー役ではあるけれど、
それは同時にトラブルメーカーでもあるのは必至。

あと、無駄にエロいことが大好きな娘です。